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新規開拓営業とは?成約率アップの方法や15の効果的な手法を徹底解説

営業アプローチ方法の中でも難易度が高いと言われている新規開拓営業ですが、自社の商品・サービスや事業フェーズなどに適した方法で営業を行うことで、企業の成長を支える大きな成果が得られます。本記事では、新規開拓営業の概要や成約に導く効果的な方法を詳しく解説していきます。

目次

新規開拓営業とは?

新規開拓営業とは、既存顧客ではなく、過去に取引実績のない新規顧客への営業を意味します。初対面の見込み顧客に自社の商品・サービスの価値を訴求して購買につなげる必要があるため、短時間での信頼獲得スキルなど、既存顧客への営業とは求められる営業スキルが違うのが特徴です。

新規開拓営業はなぜ必要?

新規獲得営業が求められる背景には下記のようなものが挙げられます。
・売り上げの拡大
・顧客数の増加
・事例数の増加
上記のように、新規開拓営業は企業のビジネス規模拡大を実現する上で重要です。既存顧客の解約が発生してしまった場合のリスクヘッジにもなります。さらに、BtoBビジネスの場合、どのような企業と取引しているのか、取引企業件数が何件なのかといった点も新規顧客からの信頼獲得を勝ち取る上で重要な要素になります。

既存営業(ルート営業)との違い

新規開拓営業と比較されるのは、既存営業(ルート営業)です。
新規開拓営業では、自社の商品・サービスを認識していない見込み顧客に対して魅力や必要性の訴求を行い、購買・契約につなげるのが仕事です。短時間での信頼獲得・顧客の潜在的ニーズの発掘・提案力などが求められます。一方でルート営業は、既存顧客との関係をさらに強固なものとすることで売上に繋げるのが仕事です。解約防止に必要なコミュニケーションスキルやアップセル・クロスセルといった追加受注のためのプレゼンスキルなどが求められます。

アウトバウンド営業(プッシュ型)とインバウンド営業(プル型)の違い

新規開拓営業の方法は、アウトバウンド営業・インバウンド営業の大きく2種類あります。インバウンド営業は、顧客の興味・ニーズに合った情報提供を行うことで、自然と企業に興味を持ち、顧客から接点を作ってくれる状態を目指す営業手法です。プル型営業と呼ばれることもあります。それに対してアウトバウンド営業は企業側から顧客へ直接アプローチし、見込み顧客を獲得する営業手法です。プッシュ型営業と呼ばれることもあります。どちらかの営業手法を取り組めば良いというわけではなく、自社の商品やサービス・ターゲット層・ビジネス状況などによって最適な手法を選択(または併用)するのがベストです。
また、インバウンド営業・アウトバウンド営業の施策の中には営業部門だけでなく、マーケティング部門やバックオフィス部門との協業が欠かせないものもあります。それぞれの部門との連携がとれているかどうかも成約を左右するのです。
関連記事>> インバウンド営業とは?アウトバウンドとの違い、手法やメリットを徹底解説

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新規開拓営業の手法(プッシュ型)

1.飛び込み(訪問)営業

飛び込み営業とは、事前にアポイントをとらずに見込み顧客へ訪問する営業手法のことです。メール営業やテレアポ営業と異なり、オフラインでの営業となるため、商材によっては見込み顧客に対して商品やサービスを肌で体験してもらい、決裁者に直接提案できます。ただ、移動コストがかかる点や「飛び込み営業はお断り」といった企業が多い点などのデメリットがあります。
関連記事>> 訪問営業を成功させるコツ20選!段階別に徹底解説  

2.テレアポ(電話営業)

テレアポとは、あらかじめ見込み顧客のリストを作成し、そのリストの見込み顧客に電話をかけ、商談のアポイントメント設定や資料の送付などを行う手法のことです。自社の商品やサービスが売れそうな顧客をターゲティングして電話ができる反面、購買・契約の意思決定に重要なキーマンと話せない、そもそもテレアポを拒否する企業が多いといったデメリットがあります。

3.メール(DM)営業

メール営業では、見込み顧客のメールリストに対して営業メールを配信します。内容は資料の送付、無料相談会の実施など多岐に渡ります。さまざまなジャンルのメールを作成・配信し、開封率や返信率が高いメールのパターンの見極めが重要です。業界・業種毎にターゲティングした内容で配信するなど、自分事として捉えてもらいやすいメールを送るのも良いでしょう。リストを多く保持している場合、低コストで一斉配信できるのはメリットですが、返信や開封などの反応率が低い傾向があるのはデメリットです。

4.ポスティング

ポスティングとは、自社の商品・サービス情報をまとめたチラシなどの紙媒体を見込み顧客の住所へ送付する手法です。住所を一度登録することにより、送付先の住所へ定期的に情報を発信できます。一方で、印刷代・配送代が発生する、送付しても見られずそのまま捨てられる可能性があるといったデメリットもあります。

5.ビジネスアプリ

近年は、ビジネスに特化したアプリを活用して営業活動を行うこともできるようになりました。代表例としてLinkedInEightなどが挙げられます。LinkedInは、世界最大規模のビジネス特化型のSNSで、幅広い業界・業種のビジネスパーソンが登録しているアプリです。 LinkedInに登録することで、これまでつながることのできなかったビジネスパーソンとタッチポイントを創出できるでしょう。Eightは日本発の名刺管理ツールです。Eightへ登録した名刺情報から、共通の知人を通して新たな人脈を作る・相手と直接やりとりできるなど、見込み顧客との接点創出に役立ちます。

新規開拓営業の手法(プル型)

6.ウェブサイト

ウェブサイトに自社の商品やサービスに関する情報を掲載し、見込み顧客の興味・関心を醸成し、問い合わせや資料ダウンロードをしてきたユーザーを対象に営業を行います。注意点として、ウェブサイトのみを運営する場合、知名度が低いとアクセス流入が増加しづらいことが挙げられます。ウェブ経由の流入を増やすためには、SNSや有料広告との併用がおすすめです。

オウンドメディア

ウェブサイトには、コーポレートサイトやオウンドメディアがあります。特にオウンドメディアは、企業が自ら運営する、1つのテーマに特化したメディアチャネルのこと指す場合が多いです。コーポレートサイトとは別のサイトとして運営している企業も増えています。オウンドメディアを通じて独自の価値観や情報を発信し、サイト訪問者に役立つコンテンツを提供することで専門性の高さを知ってもらい、ブランド認知・売上向上を図ります。定期的にコンテンツを更新することで検索エンジンによる評価(SEO)が高まり、自社の社名やサービス名だけでなく、さまざまなキーワード経由でウェブサイトへの訪問者増加が見込めます。コンテンツは見込み顧客の興味・関心の高いトピックを扱い、悩みに対する解決策を提示することで、さらにその効果を高められるでしょう。

7.SNS運用

SNSは、ターゲットユーザーに対して直接One to Oneのコミュニケーションをとれるため、顧客との距離が縮まることで販売促効果が得られやすいのがメリットです。ただ、定期的にSNSで情報発信を行う手間は発生します。 また、自社が発信したいことだけでなく、ユーザーがどのような情報を求めているのか、それに対して企業としてどのような発信をしていくのか戦略的に考えて日々投稿することが求められます。  

8.インターネット広告

近年、多くの企業が利用しているインターネット広告。株式会社電通が2021年に発表した調査レポートによると、2021年にはインターネット広告費がマス広告を上回るなど、市場が成長しています。インターネット広告を有効活用し、いかにユーザーとのタッチポイントを創出するかが企業の成長を左右すると言っても過言ではありません。インターネット広告の代表例として、GoogleやYahooなどの検索エンジンに表示させるリスティング広告、YouTubeやInstagramなどのSNSに掲載するSNS広告などがあります。

9.展示会

展示会は、普段接点を持てないさまざまな業種の決裁者と接点を作れるチャンスです。展示会に参加することで自社の商品・サービスを肌で体験してもらえるため、購入・契約するメリットを訴求しやすいでしょう。人件費に加えて出展費用数十万円〜数百万円と多額のコストが発生するので、自社のターゲット層が来場する展示会に出展するのが重要です。

10.セミナーを主催/共催

セミナー(ウェビナー)は、自社商品やサービスに関する深い知識や情報を共有し、参加者からの信頼を獲得して売上につなげる営業手法です。セミナー内では、特定のテーマに沿った、参加者が直面する課題の解決に役立つ情報を提供をすることが成功の秘訣です。また、同じ目的を持つ提携企業との共催も有効でしょう。いずれの場合も、一定のコストや労力が必要とされるため、目的を明確にして企画・実施するのがおすすめです。

11.オフライン広告

前述したインターネット広告だけでなく、オフライン広告も新規顧客獲得に効果的です。オフライン広告の代表例としては、新聞・雑誌・屋外看板・電車の中吊り広告などが挙げられます。幅広いユーザーに対して認知度アップの効果を期待できる反面、インターネット広告のようにターゲットを絞れない点がデメリットと言えるでしょう。

12.広報・PR

さまざまなメディアに自社に関する情報を掲載してもらう方法です。知名度アップやブランディングに効果的なため多くの企業が活用しています。BtoB、BtoB、業界別など幅広いメディアがあるので、自社の商品・サービスと相性が良いメディアを選定するのがポイントです。

間接的な新規開拓営業の方法

13.既存顧客からの口コミや紹介

商品・サービスに対する既存顧客の満足度が高いと、顧客が自発的に関連企業や知人など身近な人に勧めてくれたり、口コミサイトで高い評価を残してくれたりするようになります。口コミや紹介はコストが発生しない上に成約確度が高いため、理想的な新規開拓営業の方法と言えるでしょう。

14.アライアンス営業

アライアンス営業とは、複数の企業が連携して新規顧客を開拓する営業方法です。アライアンス営業を展開することによって、自社だけでは開拓できない業界から顧客を獲得できたり、リソースの共有により営業活動の効率化ができたりします。

15.代理店

「自社のリソースが足りないけど事業拡大のスピードを加速させたい」という場合は、代理店を活用するのも一つの手です。代理店と提携を結ぶことにより、リスクを抑えながら自社では接点を作れない企業とのタッチポイントが創出できます。

新規開拓営業の成約率を高める5つのコツ

1.顧客分析思考を持つ

成約できたら、なぜ成約に至ったのかを顧客視点で分析しましょう。そうすることで、新規開拓営業の勝ち筋が把握できるようになります。営業担当者にとって商品やサービスの魅力的なポイントが、顧客にとって魅力的なポイントとは限りません。営業担当者にとって商品やサービスのアピールポイントではない部分に惹かれ、契約する顧客もいます。新規開拓営業として、自分ならではの強みや成約方法が見つかるかもしれません。大事なのは、顧客視点で分析することです。商品・サービスのアピールポイントや自分の強みを正確に把握できれば、提案方法を工夫し、成約率を高められるでしょう。顧客分析思考は、新規開拓営業の必須条件と言えます。

2.優先順位を意識しながらリストアップする

新規開拓営業では、顧客への訪問数が成約率に影響しますが、前提として成約可能性がある見込み顧客へのアプローチが必須です。そのため、リストアップの際には効率的な営業を行えるよう、アプローチを行う顧客に優先順位をつけましょう。おすすめは、CRMやSFAといった顧客管理ツールに蓄積された情報を活用し、過去に成約に至った顧客の特徴を明確にすることです。そうすることにより、成約確度の高いリストからの営業活動が実現します。
関連記事>> CRMとSFAの違いは?機能や役割の違い、選び方を徹底解説!

3.顧客の悩みをヒアリングする

顧客の悩みを徹底的にヒアリングすることで、どのような未来を望んでいるのかや本当に解決したい課題が分かります。そのため、顧客の悩みや考え方、ライフスタイルなど商材に合わせてさまざまな角度からヒアリングしましょう。初回の接触は、信頼獲得と課題把握をゴールとし、自社商品・サービスが合いそうであれば必要に応じて簡単に説明するくらいがおすすめです。

4.顧客の悩み・課題に合わせて提案する

顧客へのヒアリングした内容を元に、悩み・課題に合わせた提案を行いましょう。自社の商品やサービスに自信があると営業担当者の一方的な提案になりがちですが、顧客の悩みに合わせた商品を提案し、商品のどのような部分が悩みの解消につながるのかをわかりやすく説明しましょう。
また、一般的に顧客は、商品・サービスを提案された際に、そのメリットやデメリットの両方を知りたいと考えます。商品に対する疑問や不安をすべて解消できて初めて契約を検討できるのです。そのため、顧客が求める情報を丁寧・迅速に提供することで、信頼関係を築きやすくなります。

5.フォローアップし続けて信頼関係を築く

一度の接触で受注することは至難の業です。粘り強く接触・フォローアップを続けることで未来の顧客と信頼関係を築きましょう。何か困ったことはないか尋ね、提案するだけではなく、求められたタイミングで情報提供を心がけることも大切です。すぐに受注に至らなかったとしても、信頼関係を築いておくことで、現在使用している商品に不満を感じたときに、相談してもらえる可能性があるでしょう。たとえば、同等の機能・価格の商品を扱っている競合がいたとします。機能や価格での差をつけるのが難しい場合、最後はどちらを信頼できるかは大きな判断ポイントとなるでしょう。「この営業担当さんから購入したい」と思ってもらえる営業を目指しましょう。
どのような質問にも丁寧に答える、レスポンス(応答)を早くするなどの気持ち良いコミュニケーションを基本に、ちょっとしたことの積み重ねが信頼につながります。

新規開拓営業を行う際の注意点

社内への情報共有を徹底する

社内での情報共有を徹底しましょう。そうすることで、新規開拓営業の成功パターン・失敗パターンが部門全体に蓄積されていき、組織全体の営業力が向上します。また、営業組織内で陥りがちな属人化問題も解消されます。情報共有を行う際は、情報共有に特化したCRMやSFAの導入がおすすめです。
関連記事>> CRMとSFAの違いは?機能や役割の違い、選び方を徹底解説!

押し売り営業は行わない

数字の目標達成を意識しすぎると、顧客視点が無くなりがちです。「営業担当者は顧客の課題解決のパートナー」というスタンスで関係構築を行い、顧客に寄り添った最適な提案を心がけましょう。

顧客体験(CX)を向上させる

新規開拓営業を行う際には、顧客体験(カスタマーエクスペリエンス:CX)の満足度を上げることを意識しましょう。顧客体験とは、商品やサービスを認知してから購入して使い続けるプロセスで、顧客が企業に対して持つ評価のことです。営業担当者が顧客体験をより良いものにしようという意識があると、顧客の課題に寄り添う姿勢で商品やサービスの提案ができるようになります。

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まとめ

新規開拓営業を成功させるためには、見込み顧客の悩みをヒアリングし、正しく理解する必要があります。ヒアリングせずに営業しても、悩みに沿った提案ができず、成約に至りません。慣れるまでは、すぐに契約をもらえないことにもどかしさを感じるかもしれませんが、本記事で紹介した方法やコツを意識しながら根気良くPDCAを回して成約率の高い新規開拓営業を実現しましょう。

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