「顧客のニーズに応える」の本当の意味
そもそも、顧客ニーズとは何なのでしょうか。一般的には顧客が欲しがっている商品やサービスを指して「顧客ニーズ」ということが多いでしょう。しかし、商品やサービスを顧客ニーズと捉えるのは危険です。
例えば、「最新の4K対応テレビを買いたい」と来店した顧客のニーズを「高画質のテレビが欲しい」と捉え、テレビの機能をおススメしただけでは顧客満足度は上がりません。
この場合は、なぜ4K対応テレビが欲しいのか、その理由がニーズです。NHK BSなどの4K放送が観たいということであれば、4K対応テレビだけではなくチューナーも一緒に案内しないと、後日クレームになる恐れがあります。
ニーズとウォンツは異なる
そもそも顧客のニーズとウォンツを混同してはなりません。テレビの例でいうと、「4K放送が”観たい”」というのがニーズであり、「4K対応テレビが”欲しい”」というのはウォンツです。
わかりやすく言うと、「目的」と「手段」の違いで、4K放送を観たいという「目的」に対し、4K対応テレビを買うのは「手段」になっているということです。
さらに言うならば、4K対応テレビを買えば4K放送を観られるという顧客の錯誤もあります。ニーズを正確に把握していればその錯誤を正せますし、顧客にとって「騙された」感を払しょくできるでしょう。
このように、ウォンツからニーズを引き出すことが顧客満足度を上げる大きなポイントになります。顧客は営業に対してウォンツを中心に話をします。営業はウォンツをそのまま受け取るのではなく、質問を重ねてウォンツからニーズを引き出すことが重要な役割です。
