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【セレブリックス×UPWARD 前編】再現性のある営業組織へと導き、営業一人ひとりの創造性を引き出す

コロナショックを経て、顧客とのコミュニケーション方法が変化し続ける営業組織。政府からも感染予防対策/働き方改革の一環としてオンラインとオフラインを組み合わせた“ハイブリッドワーク”が推進される中、営業現場には「顧客が見えない」「業績が上がらない」「成績が良い人、伸び悩む人の差が激しい」といった課題が増え始めています。
そんな中、営業担当者を支援する“セールスエンゲージメント”プラットフォームを開発・販売するUPWARD株式会社と、営業支援代行やコンサルティングといった、いわゆる“セールスイネーブルメント”を手掛ける株式会社セレブリックスとの対談を実施。
営業現場を見続けてきた2社が、変化する状況下でいかにして再現性のある営業組織へと導き、それぞれの現場担当者の創造性を引き出していくのか。エンゲージメント、イネーブルメントの両面から語ります。

対談動画(全42分・フルバージョン)を視聴する

株式会社セレブリックス セールスカンパニー 執行役員 マーケティング本部長今井 晶也 (Imai Masaya)

セールスエバンジェリストとして、セールスモデルの研究、開発、講演を行う。23年間におよぶ営業支援で蓄えた「売れるノウハウ」をもとに、法人営業のバイブルとなる顧客開拓メソッドを作成。2021年8月には本書の一般販売向けとなる書籍「Sales is 科学的に成果をコントロールする営業術」を扶桑社より出版。現在は執行役員 マーケティング本部長として、セレブリックスのコーポレートブランディング、事業企画、マーケティング、営業の統括責任者を兼任。

UPWARD株式会社 代表取締役社長 CEO 金木 竜介(Kaneki Ryusuke)

1973年東京都生まれ。LBS(位置情報サービス:location-based service)やGIS(地理情報システム:Geographic Information System)に精通し、これまでに200以上の関連システムを構築。国内初となるSalesforceと地図や位置情報を高度に連携させた、次世代型営業支援SaaS「UPWARD(アップワード)」を創業。現在、大手企業を中心に300社以上に導入されており、フィールドセールス向けのクラウドサービスとしては国内トップシェアを誇る。

目次

金木:このたびはお越しいただき、ありがとうございます。今回は今注目を集めているセールスイネーブルメント、セールスエンゲージメントという2つの側面から、営業組織の再現性確保をテーマにお話しできればと思います。
早速ですが、私たちがこれまで見てきた“セールス”の領域において、コロナ禍を経て様々な問題点が出てきています。一人一人の生産性創造性が失われつつあると言いますか、今営業成績が良い人や、かつて良かったベテランと言われる人たちとの世代交代が起きていて、労働生産性が中々上がってきません。
そんな中、貴社ではセールスイネーブルメントをテーマに営業の仕組み化、メソッド化を中心に取り組んでいるかと思いますが、今どのようなお考えをお持ちでしょうか?

今井:ご質問ありがとうございます。営業組織の抱える課題は、コロナ禍によって変化したというより、変化のスピードが変わったのかなと捉えています。コロナ前からオンライン商談はありましたし、感染症の流行によって変わったのはあくまで「お客様の買い方」で、それによって最適なコミュニケーション方法というものが非常に流動的になりました。
ただ、本質的な部分は変わりません。正しいお客様に、正しい課題設定をして、正しく提案ができれば買っていただける。コロナ禍を経て関心が高まったのは、お客様の見つけ方や課題設定の方法、そして提案の方法を、いかにテクノロジーも上手く活用しながら向き合い、コミュニケーション最適化させていくのか。そこがキーになっています。
リモートワークが拡がって、在宅勤務中に上司にすぐ聞けなかったり、自分が今抱えている問題の答えを誰も持っていなかったり… こういった状況下でも、セールスイネーブルメントを通じて、データを起点に事実に基づいて仕組み化することで、共通言語でコミュニケーションが取れるようにする。こうした「売れる仕組み作り」というのが、僕らの取り組むセールスイネーブルメントでのアプローチです。

金木:なるほど。顧客解像度といいますか、お客様に対しての理解度、解像度が粗い人たちが、リモートワーク下でやはりコミュニケーションの課題を抱えているように見受けられますね。
「売れる仕組み作り」ということで、具体的にはどのような事業を行なわれているのでしょうか?  

今井:セレブリックスは今年で24期目を迎え、特に法人営業における収益を高めるための営業機能を提供しています。代表的な事業は営業代行で、THE MODEL型での活動を一部代行するような形で、電話をかけたり商品を提案してクロージングまで持って行ったり、カスタマーサクセスやアップセル、クロスセルまで幅広く担当しています。
僕らのコアは、営業の技術
。24年間の代行事業を通じて、12,000件を超える商品・サービスを代わりに売ったり、売り方を考えてきたので、日本で一番成功体験と失敗体験を有しています。そのためコンサルティングを始め、オリジナルの営業メソッドやマニュアルの制作、営業戦略の壁打ち相手や研修なんかも手掛けています。
海外では営業という仕事が分業化・細分化されていて、かつ花形です。LinkedIn発表の人気職業ランキングを見てみると、「エンゲージメントリード(顧客との関係性構築&プロジェクト推進の責任者)」や「エンタープライズアカウントマネージャー(大手企業を攻略する専門の営業マネージャー)」といった、より専門性の高いポジションが注目されています。
でも、日本だとこれらの呼び方はあくまで営業マネージャーで一括り。更には、あまり人気の職種とも言い難く、国内では人材採用も大変です。そこで、企業の得意とする部分、専門性がより必要な部分は自社で賄いつつ、苦手なプロセスにおいては僕らのようなアウトソーシングに任せてしまう、というのはストレスが少ない世界なのかなと考えています。

金木:企業価値や商材の異なるものの支援はハードかと思いますが、苦手な分野を合理的にオペレーションできる、という考え方・手法は、今後も引き続き注目を集めていきそうですね。
対して僕らの事業では、フィールドセールス向けのモバイルサービス「UPWARD」を開発・販売しています。今は大手企業を中心に約300社に導入されていて、SalesforceやMicrosoftといったCRMと連携したフロントエンドアプリとして、セールスエンゲージメントを支援する、という文脈です。
売上に直結する営業現場の目線で開発されたプロダクトなので、IT化DXをやりたいと思いつつ、リテラシーがまだ追いついていないという企業でも、UPWARDで支援ができれば確実に成果に繋げられる、というのが強みになります。  

今井:外回りの営業だと、出先で複雑なシステムに入力したり、わざわざ日報のために帰社したり…となるとリソースが圧迫されてしまうから、CRMへの入力を楽にするためのツールということでしょうか?
つまりは営業担当者がお客様と向き合い、余計な事務作業が要らなくなるという世界観ですね。

担い手不足の時代に営業組織はどう対応すべきか?

PDF18ページ

金木:CRMというのはあくまでデータベースの役割ですので、そこにユーザーの色々なチャネル(電話、訪問、メールなど)における活動をできるだけ自動的に、簡単に入れていきたいな、と。そしてその自動で入ったデータから、良いインサイトを個別最適化された形式で返していく。
営業担当者に、余計なストレスを与えない仕組みにしたいんです。営業担当者って本来魅力的で創造性が高い人たちだから、お客様との時間、顧客接点によりフォーカスしてもらうことでパフォーマンスもどんどん上がっていきます。
なので僕らは、「現場のラストワンマイルを革新する」というミッションのもと、サービスを展開しています。

今井:お互いの事業に共通して言えるビジョンは、営業担当者がもっと魅力的になるような手助けをする存在であるということですね。効率化をすれば、時間を作れてお客様への提案の準備とか思いやりの時間に充てられますし、良い提案を続けていれば自然と関わるお客様も増えていきます。またお客様から好かれることで、より仕事が好きになったり、成績も上がっていけば会社も潤って、どんどんポジティブなループが回っていきます。
この辺り、きっと似たような世界観をお話していますね(笑)。  

金木:そうですね。人材がうまく活躍できたり、現場で成果を出していく…という部分は、コロナ禍で特に苦労されていた会社が多かったのではないかなと思います。
環境が変化していっても、売上を上げられる人は上げられるし、上げられない人はむしろもっと落ち込んでしまう…。勝ちパターンの共有や、組織としての「再現性」という部分ではまだ上手くいっていない部分があるかと思います。
後編では、この辺りの再現性確保のための「型」作りと、営業の創造性についても深掘りさせてください。

対談記事の後編はこちら

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