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デジタル化したのに“成果が出ない営業”の共通点 -「顧客接点」強化するセールスエンゲージメント

制作: 東洋経済ブランドスタジオ
本記事は 2023年 3月 17日「東洋経済オンライン」掲載広告記事の転載です

コロナ禍による急速なデジタル化を受け、CRM(顧客管理システム) を導入する企業が増加中だ。しかし、営業組織のデジタル化に詳しい EY ストラテジー・アンド・コンサルティングの千葉友範氏は「CRMを導入しても成果の出せない営業組織が多い」と指摘する。なぜ伸び悩むのか、どう解決すればいいのか。次世代型営業支援SaaSを展開する UPWARD 代表取締役社長CEOの金木竜介氏および日本マイクロソフトの岡寛美氏と語り合った。

千葉 友範氏
EY ストラテジー・アンド・コンサルティング
コンサルティング パートナー

金木 竜介
UPWARD
代表取締役社長 CEO

岡 寛美氏
日本マイクロソフト パートナー事業本部
サービスパートナービジネス統括本部
グローバル・パートナービジネス本部 本部長

目次

企業の営業は危機的な状況にある

千葉: この10年ほど企業の経営課題のトップ3に入っているのが「売り上げ・シェア拡大」です。一方、営業職はこの20年で120万人以上減ってきました(※1)。経営者は、売り上げを伸ばしたいのに担い手が減っているため、営業の生産性、質を上げることが喫緊の課題となっています。ただ、それを成功させている企業は多くありません。営業の現場をよくご存じのお二方は、何がボトルネックとなっているとみていますか?
※1 出典: 総務省統計局「労働力調査日報 職業別就業者及び雇用者数 (販売従事者)」

金木: 営業の担い手が減る一方で、顧客とのコミュニケーション手段が複雑・多様化したことが背景にあります。適切なタイミングで顧客と接点を持つことが差別化の一つになりますので、クリエイティビティが求められます。それがない組織は成果が上がりにくい時代になってきました。従来型の御用聞きタイプの営業に対するニーズが減り、プロアクティブな顧客接点を生み出していく力が求められていると感じています。

岡: 同感です。いかに顧客接点を最適な瞬間に持ってくるかは大切ですね。「このタイミングであのお客様に連絡をすると響く」というのは実際にあります。他方で、セールスパーソンの忙しさがボトルネックになっているのではないかとも感じています。レポートの作成や CRM・SFA への入力、社内調整などに費やす時間が増えて、顧客接点に時間を割けない現実があるのではないでしょうか。

金木: データを CRM に入力するのは本当に大変だと思います。マネージャーへの報告レポートに多くの時間を割いて作成して、マネージャーは喜ぶかもしれませんが、顧客への価値提供には直結していませんよね。しかも、マネージャーもそのレポートを要約したり、数値化して別途 CRM に入力したりする必要があります。とても生産的とはいえません。

顧客接点におけるデジタル化による弊害

千葉: CRM をめぐっては興味深い統計があります。北米ではかなり CRMの導入が進んでいますが、導入企業でセールスパーソンが顧客と向き合っている時間は1日の3分の1以下、27%でした(※2)。でも、CRM の登録・更新には約40%の時間を使っています。顧客にしてみれば、「ウチの担当のはずなのに、社内作業ばかりして全然ウチのことを考えてくれていない」という話ですし、営業からしてみれば、業務を効率化したくて CRM を導入したのに、逆に負担が増している現実があります。
※2 出典: 資料「営業の DX はなぜ、失敗するのか? 変化の時代に効く 営業 DX 成功のツボ!」

金木: そもそも CRM への入力は営業の本来の仕事ではないのに、そこに時間を取られて顧客と向き合う時間が削られてしまっては本末転倒です。また、最近「デジタルアダプション」(ツールを最大限活用できている状態) という言葉がよく使われますが、CRM も情報量が多すぎて使いこなせないケースが散見されます。CRM は、そうしたマネジメントのツールではなく、顧客エンゲージメント戦略の下、再現性を持たせるツールであるべきです。

岡: おっしゃるとおりだと思います。営業を強くするためのデータ活用という点では、まだまだ道半ばという企業は多いですね。

千葉: 実は、CRM 先進国の北米も、CRM をうまく使いこなせないのが問題となっています。そこで求められているのが、CRM を使いやすくする UX(ユーザーエクスペリエンス) の整備です。現場のセールスパーソンの負担を減らし、適切なインサイトを提供して顧客エンゲージメントの向上に貢献する「セールスエンゲージメント」のツールが、グローバルでトレンドになってきています。

担い手不足の時代に営業組織はどう対応すべきか?

PDF18ページ

セールスエンゲージメントによるこれからの顧客接点の在り方

金木: 弊社の営業支援 SaaS「UPWARD (アップワード)」は、このセールスエンゲージメントの考え方に基づいたソリューションです。高度な位置情報技術と組み合わせて、営業活動データを自動的に検知し、CRM に記録し、最適なアプローチ先を自動通知します。
おそらく、トッププレーヤーは「UPWARD」で実現できることをすでに無意識のうちに実践していると思うのです。顧客との関係性を深め、適切なタイミングで的確な提案を、しっかりとした戦略に沿って展開する。でも、大多数を占めるそうではない人たちを底上げするだけで、成果は大きく変わってくると思うんです。以前ならばそうした情報共有も簡単ではなかったでしょうが、スマホなどデバイスの普及とテクノロジーの進化で、一気にセールスエンゲージメントが現実のものとなってきました。スキルだけの問題ではなく、必要な人やモノ、情報を探すときにも役立ちますね。例えば転職したばかりだと、どこにそういった情報があるかもわかりません。しかし、「UPWARD」によって適宜インサイトが得られると、顧客へのエンゲージメントも深まります。

千葉:「UPWARD」は2022年からCRMのMicrosoft Dynamics 365やコラボレーションプラットフォームのMicrosoft Teamsと連携しています。Dynamics 365やTeamsのユーザーが「UPWARD」を利用するとどんな世界観が実現するのですか?

岡: マイクロソフトでは「Do more with less (より少ないリソースでより多くを)」という理念を掲げ、お客様にはできるだけ少ないコストと労力で成果を最大化していただくことを目指しています。そのために、コミュニケーションプラットフォームとしてのTeams、営業データを管理するDynamics 365、そして営業の現場にインサイトを届けるUPWARDが一体となって動いていることがとても重要です。製品間のデータ連携はもちろんのこと、セールスパーソンの負担を減らすための自動化も進めています。例えば、最近発表したViva Salesでは、メールが着信したら、CRMを開かなくてもOutlookの中で、顧客情報や案件の詳細がわかります。Teamsでお客様と会議中も同様に、CRMの情報がその場で提供されるほか、自動書き起こしや次のアクションの提案もAIがしてくれます。UPWARDを使えば、現場の営業にダイレクトに必要なインサイトを届けられますから、営業の効率化に直結しますね。無駄な業務をなくし、よりデータドリブンのアクションにつなげられることで、顧客エンゲージメントの向上に貢献できると考えています。

金木: 今や世界中のビジネスパーソンのインターフェイスとなったTeamsとダイレクトに連携する意味は非常に大きいと思っています。パソコンを持ち歩かないフィールドセールスや、ITリテラシーがあまり高くない人でも、スマホを使うような感覚で最適に使いこなせますし、まるで秘書を連れているみたいに次にするべきアクションのインサイトが示されるのも使い勝手がよいのではないでしょうか。

千葉: ユーザーフレンドリーなUPWARDとDynamics 365、Teams が連携したことで、セールスパーソンはより深い顧客理解を得ながら営業活動を展開できるでしょう。また、今まで見えなかったトッププレーヤーのベストプラクティスが可視化されるなど、営業活動の在り方が変わる可能性もあります。営業組織の見直しを図るなど、営業のテコ入れを考えているなら、こうしたセールスエンゲージメントを取り巻く環境の変化にも触れた拙著の資料『営業のDXはなぜ、失敗するのか? 変化の時代に効く 営業DX成功のツボ!』もぜひご参照ください。

UPWARDや営業のデジタル変革について、
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