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SFA導入の失敗例とは? 導入に失敗しないための7つのポイントを解説!

営業の効率化のためにSFA(Sales Force Automation:営業支援システム)やCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理システム)を導入する企業が増えていますが、一方で「高い費用を払ってSFAを導入したのに、結局使われないまま解約してしまった」「上層部から急にSFAを使うよう言われたが、よく分からないまま活かせずにトライアルが終わってしまった」といった声もよく聞かれます。
SFAは初期導入費用も含めると決して安い買い物ではないので、導入の際はあらかじめ失敗しないポイントを押さえておくことが重要です。
では、SFA・CRMの導入に失敗する企業、成功する企業にはどのような違いがあるのでしょうか。この記事では、SFA導入の失敗事例と、失敗しないための7つのポイントについて解説します。

目次

SFA導入に失敗した企業担当者の声

こちらでは過去、お客様から実際にご相談いただいた内容を元に、SFA導入が失敗するパターンをご紹介します。

A社 営業マネージャー

「上層部から『顧客管理はCRM、SFAといったデジタルで行ないたい。競合がそれで売上を上げている。』と言われ、SFAを導入するように指示が出た。いざ導入してみると、システム担当者や一部のマネージャーしか使わず、現場からは『面倒くさい』『前の仕組みのままで良い』文句ばかり出ている。正直、ムリして使わせても監視しているみたいだし、もう解約しようかと思っている。」

B社 経営層

「データを可視化し、DXを図れば売上の向上が見込めると聞いた。ぜひSFAを活用して現場活動の見える化をしたいが、上手く現場に意図が伝わらない評価基軸に『SFAにデータを入れているかどうか』も追加し、入力を促しているが、最近では、マネージャーやリーダーが社員の分をまとめて入れている、なんて噂も…。これでは、データが信頼できない。」

こちらの2社、どちらも費用をかけてSFAを導入したものの、導入後の運用が上手くいっていません。SFAを入れればDXが進み、お客様の満足度も上がるはずなのに、何故でしょうか。
実は、SFAの導入にはある重要なポイントがあります。2社ともこのポイントを見失っていたがために、導入がうまくいっていないようです。ここからはそのポイントについて、ご紹介します。

SFA導入を失敗しないためのポイント

1.SFA / CRMで達成したい目標を明確に決め、各部署にKPIを設ける

先ほどのA社では、担当者の頭の中では「SFAの導入」がゴールになってしまい、その後の運用で得られる効果については明確なイメージがなく、「なんとなくうまくいくんだろう」といった曖昧なビジョンしかありませんでした。
しかし、部署の垣根を超えて情報の連携が必要なSFAは、明確なビジョン目標がなければ、推進することはできません。またSFA / CRMはあくまでただの情報を入れるための“箱”であるため、その箱にどんな情報を入れて、どういう効果を目指すのかは、あくまでその企業ごとに成し遂げたい目標によって異なります。
SFAを導入する上で、達成したい目標を明確に設定し、それをどうすれば達成できるのかをドリルダウンし、各部署へ定量的なKPIとして設定することが望ましいです。

例)達成したい目標売上〇%UP)を最終ゴールとしつつ、その達成のためのKPIとして、メールや電話、訪問などの“顧客接点”以外の時間を30%削減し、営業活動量4倍を目標に。また引継ぎにかかる期間半分以下にし、直行直帰率50%UPさせる。

2.「達成したい目標」を伝え、価値を分かってくれる人を一人でも多く増やす

SFAの推進は、決して一人ではできません。「営業活動支援」として色々な用途に使える広義のシステムだからこそ、各自が好きなように使ってしまうと文字通り“カオス”な状態になり、データが標準化されず、分析などに使えなくなってしまいます。
あくまで「現場の活動データを標準化、定量化して、分析できるようにすること」がマネジメント目線でのSFA導入の目的です。そのため、実際にSFAにデータを入れる営業現場にも同じ目的に共感し、価値を理解してもらう必要があります。
推進者の独りよがり
ではなく、組織全体のために、「なぜこのツールを導入するのか」ということを明確に伝え、共感して一緒に推進してくれる人を一人でも多く増やし、現場に伝えていくことが重要です。

3.トップダウン × インセンティブ × メリットを組み合わせる

達成したい目標を伝えたとしても、トップダウンのメッセージには推進力はあるものの、持続性がありません。「いいね」と思ってそこで行動が止まってしまい、継続的にデータを入れ続けることには繋がりません。
そこで、トップダウンメッセージに加えて、データを入力してくれた人への「インセンティブ」を組み合わせて推進していくことが着実な定着化のカギになります。推進者から導入の目的とビジョンを伝え、SFAを活用して営業活動量がアップした人や売上・利益率を達成した人へ報酬をつける仕組みです。
SFAにはマネジメント目線ではもちろんのこと、入力者側にも「入力がラクになる」「過去の履歴が分かり、営業がしやすくなる」「勝ちパターンを見出すことが出来る」といった多くのメリットがあります。しかし、メリットを享受できるまでにはある程度、期間習慣化するまでに慣れる時間が必要なため、その間を埋めるのが「トップダウンのメッセージ」と「インセンティブ」になります。

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4.入力に必要な項目を極力減らし、シンプルに使う

インセンティブが得られることによって使う人が増えていけば一見定着化したように見えますが、あくまでインセンティブは一時的なもので、「導入」を促すための仕組みです。「定着化」へは、もう一歩現場目線に立った工夫が必要です。
活動項目のテンプレートを作るときによく起こりがちなのが、色々な立場の人の意見やアイデアを「すべて入れてしまう」ことです。ここも、1の「達成したい目標」が明確でないと、何が必要で何が必要ではないのか分からず、どんどん複雑化してしまいます。中には、50個以上の項目を入れさせようとして定着しない、なんて例も…。
そうした事態を防ぐために、極力SFAやCRMに元々備わっている標準項目を活用して、その中から更に5個程度に入力項目を絞ることが重要です。経費精算システムのような「使ったお金が戻ってくる」といった分かりやすい仕組みではないからこそ、入力の手間はなるべく減らしておく必要があります。

5.現場の営業担当者に「入れて良かった」と感じてもらう

インセンティブをつけ、簡単に入力できるようにシンプルな項目を作ったら、あとはいかに現場の方にとって「入れて良かった」と思われる仕組みを作れるかが肝になります。そのためには、営業担当者が入れたデータをマネージャーが“正しく”評価し、激励アドバイスに繋げることが重要です。
これまでの営業の評価は“人”がベースになっており、一定期間成果が出ないメンバーがいた場合、マネージャーは「この人のやり方に何か問題があるのでは」と勘ぐり、素質からネガティブな要素を見つけ出し、そこを直すように伝える、といったようなことが主流でした。
しかし、営業の現場活動や商談の進捗が見える化していくと、プレイヤーとしての経験もあるマネージャーは「お客様は何をいま求めているのか」「商談を進めるための課題は何か」が明確に見えてきます。そこで印象ベース個人ベースではなく、実際の営業活動に基づいた“正しい”激励やアドバイスを公平に行なうことで、営業担当者は仕事がしやすくなり、SFAに入力する意味メリットが見えてくるようになります。

6.効率化の結果を数値で可視化する

さて、ここまで来ればかなり定着化への道は明るいです。推進者、マネージャー、現場担当者からポジティブに受け止めてもらった後は、今度はその効果を「SFA導入の結果」として可視化しておくことが重要です。
個々の立場にとってのメリットを集約し、組織にとって全体としての効果を客観的に数値化することができれば、より高度なサービス投資できたり、否定的な意見に対抗することが出来ます。
例えば、残業時間SFA導入前後で比べてみたり、電話、メール、訪問などの“顧客接点”以外にかけていた時間を計測してみたり。改めて数値化することで、1で決めた目標を達成するためには次はどのステップを取れば良いのかが分かります。

7.1~6のポイントを抑えられるようなSFAを選ぶ

最後は、SFAの選び方のポイントです。一口にSFAやCRMといっても、様々なタイプのものがあります。ただ全てのツールに共通して重視しなければいけないポイントは、とにかくシンプル現場が使いやすく、カスタマーサクセスチームの伴走がしっかりと付くことです。
SFAは、導入に成功し定着化すれば大きなメリットが受けられるツールですが、その成功まで一筋縄ではいきません。選ぶときは「簡単に扱えるか」「しっかりとしたサポートがあるか」を重視して、定着に必ずコミットするベンダーを選ぶ必要があります。
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おわりに

SFAは便利で売上の向上に繋がるツールですが、きちんと「何故やるのか」「現場にどんなメリットがあるのか」という目的がないと導入に失敗しやすいものでもあります。
ただ、きちんと入力され、データが活用できるようになると、企業価値はグッと高まり、お客様の満足度も向上市場の優位性が高まり、競合他社から一歩抜きん出ることが出来る大きな武器にもなります。

ぜひこの機会に、成功のポイントを押さえながら、SFA導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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