事例のイメージ画像
インタビュー

地域密着型営業による細やかなコミュニケーションでユーザーの健康をサポート。顧客との関係性深化をDXで実現

企業名

サン・クロレラジャパン株式会社

業種

小売

企業規模

301~1,000名

課題

訪問スケジュールの最適化
報告作業の時間削減
入力データの質・量改善
顧客データの一元管理
CRMデータの利活用

活用分野

健康食品や医薬部外品の小売販売 他

本社所在地

〒600-8177 京都市下京区烏丸通五条下ル大坂町369番地

URL

奥村 良平 氏
奥村 良平 氏
経営企画部 課長代理
村津 岳彦 氏
村津 岳彦 氏
さんよう支店 支店長
須原 大輔 氏
須原 大輔 氏
東北支店 支店長
堀口 唯 氏
堀口 唯 氏
東海支店 支店長 兼 豊橋営業所 所長

ーまず、貴社の事業内容を教えてください。  

奥村氏:私たちはクロレラ、エゾウコギ、アガリクスなど自然界にある素材を活かした高品質の健康食品にこだわり、京都本社を中心に全国18の拠点から商品をお届けしています。また、創業53年を迎えましたが、創業時よりお客様に寄り添ったコミュニケーションを大切にしており、営業担当の一人一人が地区のお客様を担当して健康づくりのサポートをおこなっています。  

ー営業プロセスについて教えてください。

奥村氏:主な営業は、既存顧客へのフィールドセールスです。商品がなくなる前にお客様宅へ訪問して商品をお届けしたり、お客様から健康相談があればアドバイザーとしてご相談を伺ったりしています。ご愛用者様は比較的ご年配の方が多く、見守り訪問やお話し相手になることもよくあります。そんなこともあってかご紹介からご縁をいただくことがとても多く、ご紹介先へクロレラなど自然由来の食品の素晴らしさをお伝えしてご縁を広げています。  

(自然界にある素材を活かした健康食品を製造・販売している)

訪問ルートの設定作業や、システムの稼働コストに課題を抱えていた

ーお客様と深い関係性を築くためにコミュニケーションをとっている中で、どのようなことが課題になっていましたか?

奥村氏:弊社は独自の基幹システムでCRMを運用していましたが、残念ながら外部の環境や消費者ニーズを感度よく反映する仕組みにはなっていませんでした。また、基幹システムを改修する度に時間もコストも費やす問題を抱えていた中で、基幹システムをさらに発展させるべく、CRMとSFAを切り離して運用する仕組みがないか探していました。そこで、全国で地域に根差した活動を展開する弊社の営業スタイルにしっくりきたのが、UPWARDの地図機能を用いた手法です。既存のルート営業の発展だけではなく、新規開拓営業の効率もよくするツールとしての提案が弊社の経営層に響き導入に至りました。  

須原氏:営業現場の課題として、訪問活動に向けた事前準備と、訪問後の報告業務に時間を取られていたと思います。前日までに訪問計画を立てて、エクセルで予定表を作って、それを上長に提出していました。訪問活動が終わった後、帰社後に活動メモの入力、予定表に対する結果や報告をまとめ、また上長に提出する流れだったので、内勤時の時間をロスしていたと思います。

堀口氏:当支店では基本的に車での移動となりますので、報告業務がタイムリーにできる場合と、後回しになる場合がありました。 従来は車を止めて、ノートパソコンでお客様を検索しながら報告内容を入力していましたが、その作業に時間を取られがちでした。また作業の間にお約束の時間が迫るなど効率が良いとは言えず、スケジュール管理に難点がありました。さらに突発的な予定が入った際に訪問地域が急遽変わることがあり、その際に訪問ルートを一から組み立てるなどの大幅なロスが生まれることも度々ありました。

村津氏:課題の一番大きな点は、報告書作成業務にあると考えていました。実際に1日に10件から20件ほど各ご家庭を訪問する中で、全ての活動が終了した後に大量の報告活動が残っている状況でした。

ー各支店の業務、役割について教えてください。

須原氏:訪問をベースにして、お電話やお手紙を組み合わせながらお客様一人一人に寄り添ったフローを展開すること、地域密着だからこそ安心してご相談いただけると思っています。お客様の生活環境や家族構成に合わせた健康づくりのご提案やサポートを行っています。お客様に親近感や、より身近な存在であることを感じていただいた上でサポートできることが弊社の強みだと考えています。

堀口氏:各支店は、お客様と弊社や商品を結ぶ掛け橋として活動しています。 一般的なセールスだけでなく、多種多様な役割を担っており、お客様やそのご家族に寄り添った健康作りをサポートしています。お客様次第ですので、しっかりと向き合った形で対応してもらいたいという方にはご訪問してご自宅の中で膝を交えてお話する場合もあります。ご訪問が好ましくないというような方の場合、お電話だけで対応するような場合もあります。

村津氏:お客様へのお電話でのお声かけや、実際にお会いしての訪問で疑問や不安へのサポートをしています。人との関わりがなくなっていく中で、顔が見えることで安心感があるという声は多くいただきます。

(地域密着型でお客様やそのご家族に寄り添った健康作りをサポートしている。)

全国の支店でUPWARDを導入したことによる書類作成と共有スピードの変化

ーUPWARDをどのようにご利用いただいていますか。

堀口氏:訪問地域が変わると隣町ぐらいでしたらすぐ対応できますが、遠方ですぐお伺いできない場合は一から組み立てる必要があります。これまでは顧客検索で記憶に頼って、ルートを組み立てるしかありませんでした。
今はUPWARDの地図上で条件設定をすれば目の前にいらっしゃるお客様の住所にピンが立っており、そこをクリックすることで情報を事前に吸い出して訪問できます。訪問した方が良いお客様を判別できますので、スムーズに訪問ルートを確立することができます。ノートパソコンを立ち上げなくても、スマホ上でできるようになりましたので効率的になっていると思います。
以前は報告手段や方法、訪問ルートの組み立て方法が各支店によってバラバラでした。特に私の場合は東海支店と豊橋営業所を2つ兼任していますので、双方のやり方がそれぞれ違っていることで情報共有が進みにくい環境にありました。
UPWARDを導入したことで、今は社員同士で効率が良い使い方を情報交換するといったコミュニケーションも取れるようになってきているので、スムーズに情報共有ができています。営業会議等も含めて、他の支店との共有ができ業務がスピーディーになったと感じています。

奥村氏:外回りの営業スタッフはほぼ全員がUPWARDを利用しています。訪問計画、訪問時のメモ入力、日報、訪問の検索など外販営業に関わることはすべてUPWARDで完結させています。拠点や部署間の壁をなくす、横のつながりを意識したチームを立ち上げたことにより情報共有の量やスピードが増し、コミュニケーションが取りやすくなったと思います。

須原氏:事前準備として、マップから訪問先の予定リストを作成します。この時アポイントを取っているお客様の近くに訪問可能な別のお客様を見つけ、訪問する順番やルートを決めるのにUPWARDが役立っています。  

(UPWARDを使って地図上で訪問ルートを作成している様子)

そして当日は滞在時間などが自動的に入力されるので、該当する顧客をタップして、活動内容を音声入力するだけで、内容が上長をはじめ拠点内の他のスタッフとリアルタイムで情報共有できます。この機能はとても便利だと思っています。こういった運用によって帰社後の報告業務がなくなり、仕事の効率が向上しました。他拠点のお客様を別の拠点がカバーするといったこれまで弊社では経験がなかったような取り組みも行うことができています。

村津氏:報告書はUPWARDであれば音声入力などで簡単に作れますから、 他の活動に時間を使うことができるのは大きいです。これまでは業務が終わった後に、活動報告書をパソコンで入力していましたが、それをスマホで完結できるのはとても便利だと思っています。
信号待ちで手が空いた時に、口頭で入力することで一件一件が解決していくような流れになっています。また、地図上のマークの色や大きさで視覚的に課題を浮かび上がらせてくれるので訪問予定箇所はもちろん、追加で別の訪問が増えたように思います。
訪問間隔についてはそのお客様によってさまざまですが、視覚的に浮かび上がってくるため訪問漏れはなくなっていると思います。これまでは報告から情報の共有に時間差がありましたが、今は実施したアクションをリアルタイムで共有できているので対応スピードも速くなりました。  

須原氏:弊社が長年各拠点各エリアで活動を展開してきたデータを、UPWARDを使うことによってうまく活用することができていると考えます。データは財産だと思うのですが、さらに新しい財産を作るために新規開拓していかなければならないと思います。新規開拓地域で地元に根指してご商売されている企業とうまくコラボレーションし、地域のお客様をしっかりと取り込んで育てていく活動ができればと考えています。

村津氏:報告書の作成が簡易化されたのはもちろん、視覚的に訪問できるということはこれまでにはないサービスの導入でしたのでとても良かったし、画期的だったと思います。勘ではなく、視覚的な情報に基づいて訪問ができているのでこれを今後も進めていきたいと思います。

(蓄積されたデータを地図上で視覚的に共有することで情報連携もスムーズに。)  

未来の“健康長寿社会”実現を営業DXが支える

ー現在と未来へのお取組みやビジョン、ミッションについて教えてください。

奥村氏:「地球上で最も高品質なクロレラを製造、販売するグローバル企業であること」これがサン・クロレラグループのビジョンステートメントです。このビジョンステートメントの下、1969年の創業以来、クロレラのリーディングカンパニーとして「高品質」な製品づくりにこだわることで世界各国へ「安心」「安全」も同時にお届けし、社会に貢献することを使命としています。そして創業理念の一つである「健康は他から与えられるものではなく自ら築き上げるもの」に基づき、クロレラを筆頭とする自然由来の食品の魅力を一人でも多くの方にお伝えし、笑顔広がる健康社会の実現を目指しています。
健康食品市場全体としては、以前は健康機能の改善や美容のためなど目的意識を持って健康食品を摂取することが多かったのですが、近年では健康維持・増進のための栄養補給として健康食品を利用されることが多くなっていると言われています。
また2015年4月から機能性食品制度がスタートしましたが、その受理件数は現在5,000品を超えています。今後も機能性表示食品として新商品が登場し、ますます市場規模が拡大されると予想されていますので、弊社におきましても健康食品のニーズの変化にいち早く対応し、これまで以上に健康をお届けしたいと考えています。
平均寿命が毎年のように更新されていき、まさに人生100年時代の新世紀を迎えようとしています。長い人生を謳歌するには、お金ももちろん必要ですが、もっと大切なのは「いつまでも健康でいること」だと思います。健康な体があればいつまでも働くことができますし、社会貢献と経済的安定につながります。それを実現するために、社員一人一人がサン・クロレラグループの果たすべき社会的責任を考え行動し、これからも世界中の人々に健康を通じて笑顔と感動をお届けしたいと思います。

DXを進めることで業務効率化、コスト削減、データの付加価値を生みだせる

ー最後に営業の効率化やDXに取り組まれる企業へ向け、メッセージをお願いします。

奥村氏:テレワークのための業務環境整備など「DX」が急速に拡大しましたが、弊社におきましてもアナログ業務をデジタル化することにより「業務の効率化」や「コストの削減」につながりました。そして、デジタル化された業務から得られたデータを活用することで、今後は新たな付加価値を生み出したいと考えています。これからの時代、グローバルな視点でもますますDXが進むことは間違いありません。

※記事中の組織名・役職名は2022年11月時点のものです。

UPWARD導入事例集

資料の画像
PDF 42ページ